フォルマントの見つけ方
スペクトラム画像から、具体的なフォルマント(下から1つめのピーク F1と2つめのF2)の見つけ方を説明します。
以下の3つを気をつければ、後は慣れで誰でも簡単に見つけることができます。
- 一定値以下は無視する。
- 予想する
- 下から数える
一定値以下は無視する。
具体的には、200hz以下は無視します。 ここは、F0と呼ばれる、ほぼすべての有声音で強くなる所です。
ただし稀に英語のi
とu
の発音のF1の平均は240hz前後なので、200を下回る、あるいは画像の表示上の制限で、200辺りが強くなることがあります。
他の音と比べて、強い場合は、F1を200ぐらいになることもあります。
book(bˈʊk)のスペクトラム画像 - 発音が下手なせいで、kの所が有声音になってますが
最初のbの下の方と、最後のkはの下の方は無視します。
予想する
基本的に、F1は500hz前後、F2は1500hz前後にあります。
ただɔ
の音とか、F1とF2の間が狭い音があります。この場合、画像が小さかったりすると混ざって表示されることもあります。あるいはou
とか母音が2つ変化してたりして自動判定が付きにくいです。
事前に音が予想できる場合(聞けばなんとなくわかる)は、狭い範囲にF1とF2が混在しているとして、見つけましょう。
英語の平均母音とか出ていますので、それを参考にします。
boat(bˈoʊt)スペクトラム画像 - ouが曲がっているのは母音が2種類あるからです。
予想がついていれば、どちからに合わせることができます。
下から数える
通常は、下の方が強く表示されるので気にする必要ないのですが、マイクから距離があったり音量が小さい場合、同じような強さのピークが複数ヶ所合ってわかりにくい場合があります。
その場合、下から順番にF1・F2とします。ただし、予想と大きくずれる場合は、予想を優先します。 あと、最初の一定値以下は無視も忘れないようにします。
r系の音のスペクトラム画像 - 真ん中や上の方にも線でていますが、これはF3・F4あたりなので、無視します。
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